「亮也とはサークルが一緒になって、周りから似てるなんて言われてさ、それがきっかけで仲良くなったんだ」
「うん」
「それは卒業してからも変わらなかった。でも、あいつは自分に彼女がいることを俺に隠してた。だから俺は雪乃の存在を知らなかった」
「あたしもマサキのこと知らなかったよ」
なぜか亮也は、あたしとマサキを会わせようとはしなかったんだ……
「やっと話してくれたとき、結婚指輪を買いに行くのについて来てほしいって言われたんだ」
「えっ……」
亮也が事故にあったのは、指輪を買いに行った日のはず。
あたしの頭は混乱しはじめた。
「まさか……」
「うん。事故当時、俺は亮也と一緒にいたんだ―――」

