仏壇に飾られた亮也の写真に、あたしは彼との日々を思い出した。 目を閉じて、心の中でそっと亮也に語りかける。 ――亮也、 あたしは今でもあなたが大好きだよ。 でもね、今のあたしの中ではマサキの方が大きな存在なの。 嫌な女だよね。 あなたを失ってから、ずっとそばに居てくれたマサキを好きになってしまった。 こんなあたしを許してほしいなんて思わないけど、分かってほしい。 だから、この指輪は外すね。 亮也、 今までありがとう―――……