しばらくの間、あたしはおじいさんと語り合っていた。 と言うか、あたしが今までの出来事を全て話した感じ。 おじいさんはうんうんと頷きながら聞いてくれた。 「では店長、あたしもう行きますね」 「うん、またね」 「はい。真華抱いててくれてありがとね」 アルバイトの子から真華を受け取り、あたしたちは店を出た。 平日の昼下がり、お散歩感覚で街を歩く。 少し寒いけど、あたしはバスやタクシーを使わずにゆっくり歩いて亮也の実家を目指した。