ホームレスな御曹司…!?

入った家の中は、待っていた公園よりも寒く感じた。


そんな気持ちを察してくれたかのように、近文さんはソファーの上のブランケットをあたしの肩にかけてくれる。


こんなあたたかさ。


もう、いらないのに…。


「で?話あるって?」


「えっと…。あの…あの…」


探せない言葉。


人生初の告白に心拍数は上がるばかりで、しどろもどろ。


「知香、こっち来いよ」


強く手を引かれて、あたしはそのままソファーに座らされる。


隣には手を握ってくれる近文さん。


こんなに近いのに。


ずっとずっと遠い、心の距離。


あたし何も言えなくて。


握られた手だけをじっと見つめていた。