ホームレスな御曹司…!?

「あ、あの…!」


「待てよ。すぐ着くから」


…しぼむ。


この告白すら、聞いてもらえないのかもしれない。


だって近文さんは御曹司、あたしはやっとの思いで都会の真ん中で必死に1人暮らしをしているフツーの子。


聞いてもらえなきゃ、終わらない。


終わらなきゃ、あたしは踏み止まったまま。


そんな1人ぼっちは。


耐えられないよ…。


「…っ…っ…」


零れる涙を拭いながら、黙って外の景色に気持ちを繋ぎ止めた。


夜の街をしばらく走った車は、郊外の一軒家の前で止まる。


「降りろよ」


「…ハイ」