「ただいま」

「おかえりなさい!!」

お姉ちゃんが走って来てあたしに抱きついてくる。
....びっくりしたあ。

「空、今日は大丈夫だった?」

「おねえちゃん、今日はって縁起悪いよ。」

「あ、そっかあ。えへへ、ごめんね。」

にっこおと優しく笑うお姉ちゃん。
お姉ちゃんの顔見てたら、なんか、安心してきちゃった。

「お、顔が緩んでるよ?」

からかうお姉ちゃん。
あたしのお姉ちゃんはホントのお姉ちゃんじゃないんだ。
あたしの両親はあたしが中二のときになくなって...。
それから、お姉ちゃんがあたしを引き取ってくれた。

大好きで大切なお姉ちゃんなんだ。

「顔が緩んだのは、安心したからなの。あたし、笑わないからね?」

「ちえ。」

唇をつきだすお姉ちゃん。
妹のあたしが言うのもなんなんだけど、おねえちゃんはとっても可愛い。
なのに彼氏居ないんだよね。
世の中は不思議だらけだあ。

「早く空の笑顔みたいなあ...。」

空を見上げて言うお姉ちゃん。
多分、あたしのお母さんとお父さんに言ってるんだろうな。