「ぎゃはははっ!どこが、血も涙もクソもないだよ!笑わせるなっ。
出てるじゃねえか、血。」
いってえ。
クソッ、マジ油断した。
俺に歯向かうとは、いい度胸じゃん。
「類さん…。」
他の奴らは、ポカンとだらしなく口を開けている。
族長は、“類”というらしい。
「何?”類くん“俺とケンカする程、力ある訳?」
満面の笑顔で相手をビビらす。
多分、今の俺の顔は血が流れてるから、他の人から見たらホラーだろう。
「……」
ビビりすぎて、声が出せない奴ら。
ビビるくらいだったら、ケンカ売るんじゃねえよ。
でも、もう遅い。
俺ケンカ買っちゃったからさ。
「残念。」



