「…なぁ」 呼ばれて振り向くと、そこにはアタシと目を合わせようとせずに目を逸らす君。 その自然過ぎる仕草に、ズキンと浮いてしまいそうな程、胸が疼いた。 「ちょっと話したいんだけど…いい?」 「…っえ」 「……だめ、かな?」 少しでもいつもの調子を崩さないようにしているようだけど。 …だめだよ。 そんな風に聞くなんて。 「…いーよ」 アタシは裏庭に向かう君の背中を追って、話を伺う事にした。