少女は、紫色の小さな猫からリボンを受け取る。 「撫子、早くしないと約束の時間に遅れるよ。」 「えぇ、解ってますわ。」 少女は、ブーケにリボンを巻く。 「撫子、袋持って来たよ。」 猫は、ブーケを入れる袋を持って来てくれた。 「お待たせしました。準備出来ましたわ。」 少女は、袋と猫を連れて温室を出る。 ※ ※ 「唯依。」 声を掛けられて起き上がる。 「具合どうだ?」 「…うん。だいぶよくなった。」