仕事の邪魔をされるのを嫌う理事長は、眉をひそめる。 「月叶さんです。」 「月叶…月叶か!」 「えぇ、お通ししても?」 「早く入れなさい。」 許しが出て中に通す。 「お久しぶりです、おじい様。」 「久しぶり、月叶。」 祖父は、笑顔で迎え抱きしめる。 「パパに言われて来ました。」 「そうか。座りなさい。」 「理事長、会議室を見て来ます。」 「頼む。」 ようやく2人きりになった。