「麗華。」 「何?」 後ろから声を掛けられてイライラしながら振り返る。 「麗華、こっち来い。」 婚約者がソファーから手を差し伸べる。 「何、どうしたの?」 言いながら手を取りソファーに座る。 「邪魔するな。」 恋人の時間を邪魔する婚約者に青年は、注意した。 「なにそれ?」 「ダメだ。2人の時間だろ?」 抱き締めながら窘める。 「翔琉。誰かがあの2人の背中を押さなくちゃ。解らないの?」 婚約者を見つめて話す。