「佳月!学校!」

外で声がした。

窓から下を見ると女の子が一人、こっちを見て叫んでいた。


「…いかない」

僕は静かに、聞こえるかどうかの声でそう答えた。

「まだ1日しかいってないじゃん!
せっかく同じクラスになったのに…

一緒にいってあげるからいこ?」

「もうほっといてよ、智美」


「嫌だよ!
わたしは佳月といきたいもん…」