【sade瑠華】

そしてお墓参りが終わり帰ろうとしたら・・・・。

『瑠華・・・・』

え?っと振り向くと若い男の人と女の人が立っていた。

『瑠華でしょう・・・・?』

「え?・・・、あ、はい」

『久しぶりだな・・・・、瑠華』

「えっと・・・、なぜあたしの名前を知っているのですか?」

『フフッ覚えてないのかしらねぇ』

『あぁ、そのようだなぁ』

2人は笑っていた・・・・。

『お父さんとお母さんよ・・・・・』

「え!?お父・・・・・・さん、お母・・・さ、ん?」

『ええ・・』

『そうだ・・・・』

そうだ言わなきゃいけないことがある。

「お父さん、お母さん」

『なぁに?』

『なんだい?』

「ごめんなさい」

バッと頭を下げて言った

『え?なにが・・・?』

「あたしだけ生きててごめんなさい、そして憎まれていても当たり前で、記憶を失くさせたんだよね?  それで2人は幸せになれなくてお父さんもお母さんも怒っているよね?
あたしをかばって後悔してるよね?本当にごめんなさ・・・・」

最後の部分が言えなかった、なぜなら涙で苦しくてボロボロで息が止まりそうで自分で言ってて傷ついた。

『バカね、親が子供をかばって当たり前!そして・・・、あなたを憎んだり後悔なんてないわ』

え・・・・?  怒ってないの?

『怒るわけがない、瑠華、お前の事を信じていて良かった、記憶を早く戻し、そしてお父さんとお母さんの分まで幸せになりなさい・・・・・』

『そうよ・・・、私たちもあなたの両親でよかった、私たちの子供に生まれてきてくれてありがとう・・・・』

そんな・・・・、優しくて温かくて、いつも見守ってきてくれたお母さん達、あたしはそんなの知らなかった・・・・・。

2人は後悔、憎しみ、怒り、ずっとそう思って生きていたのかもしれない・・・・。

『お母さん達、いつまでもあたしを見守っていてね、あと・・、ひき逃げ犯見つかったよ、お母さん、お父さん、ありがとう」