ヨーロピアン・ナイト



ーーーーとりあえずーーー、王宮の周りにいる(らしい)国民たちと対面して、落ち着いてもらわなければ。


そして、どういった経緯で反発を起こしているのかも聞いて、これからの改善に努めようではないか。




「よし.......」




カトレアは、すくっと立ち上がった。


綺麗に巻かれたカトレアの金髪が、ふんわりと揺れる。


「王女様??どうなさりましたか?」


まだ幼いメイドが心配そうに声をかけた。


「私はこれから、国民たちのところへ行って、話をしに行く。」


「えええっっ!! 王女様、それは大変危険ですわっっ!! 今はここで待機するべきです!」

そう言ってメイドはカトレアの肩を持った。

「やめろ、肩を離せ。ーーー大丈夫だ、私が1人で上手くやるから。」


「で、でもっ国民たちはものすごく怒っているんですよっっ?危険ですってばっ!!」

メイドは必死である。