「あ、俺より早かったんだね。」 「まぁ……」 基本、大学生なんて暇人ですから。 「香奈恵さん、実はお渡ししたいものがあって俺達ここへ来たんです。」 赤城さんが単刀直入に言った。 「渡したいもの?」 キョトンとした目をした。