遠い距離



『何がバカじゃないよ!あなたのメールだと思い込んで色々なメールを見ず知らずの人に送ってしまったのよ!………送ってしまったの……』




穴があったら入りたい…


しかも、





『……私は今日送られてきたメールが誰か別人だと考えたのよ……』




私が偽翔だと思った人が、本当は本人だった。


今思えば、翔にしては少し強引な所があったな…

私がプロポーズされた時、翔の気持ちを確かめたくて…イジワルしたら、"嫌だ"って答えてたよね。―――…アレも嘘だったんだね…


翔からしたら……こんな女、絶対要らない…




『きっと彼は俺と似ていたんだよ。』




私の彼はそんなことをものともせず、私に優しく微笑んだ。