遠い距離



その夜。


やはり俺は今でもその日の出来事を書き込んでいた。


書き込み始めてから半年が経つ。


ノートも二冊目に達している。



今日はここにもう一つの俺の罪を綴る。


コレは海希にも話せていない―話さなかった―ことだ。


俺の黒い側面。



俺はサラサラとペンを動かし書いた。


たとえこのノートを沙羅さんに見せる日が来なくなったとしても…


もし、また俺に大切な人が出来た時、この罪も知ってもらいたいからだ。


俺はこういう奴なんだってな。