「待ち合わせの時間に遅れそうになって…駅まで自転車とばしたら事故に遭ってしまったんだ…」 今、畑夫妻は医師に呼ばれ、席を外していた。 今病室にいるのは赤城さんに俺、川星さんという組み合わせだ。 「その……沙羅に…プロポーズ……しようと思ってたんだ……だから…遅れるときまらないから…」 顔を赤くしながら、しどろもどろに川星さんは言った。 「あ………指輪知らない?確か内ポケットに入れたハズなんだけど…」 「くく……」 突然赤城さんが笑い出した。