やはり今も静かに彼は眠っている。 「川星さん…」 無駄だと分かっていても俺は川星さんに語りかけていた。 「起きて下さいよ……川星さん…」 俺は川星さんのそばにしゃがみ込み、川星さんの手を握ってお願いする。 「あなたの…あなたの大切な女性があなたの声を最後に聞きたいと言ってるんですよ……」 だから……だから……少しで良いからあなたの声を彼女に届けてあげて下さい。 彼女が聞きたいと願っている声はあなただけのものなんです。