「あのさ…」
新垣は、明るい性格だから
こういう沈黙とか耐えきれないのか
ちょくちょく話し掛けてくる。
別に、迷惑ってワケでもないけど
静かなのが嫌いだったら
教室に戻ればいいのに……。
「佐倉?」
「…あ、なに?」
考え事をしてると、新垣に名前を呼ばれたから、考え事を中断して返事をした。
「あのさ、メアド交換せぇへん?」
「…え?」
ちょっと…いや、かなりビックリして新垣の顔を見たけど
からかってる様子でもないから本気なんだろう。
「イヤならえぇねん」
「…いいよ」
新垣が悲しそうな顔をするから
思わずオッケーしてしまった。

