「なぁ」
「なに?」
「…それ、一緒にいる意味ある?」
あたしは、この関西人野郎と一緒にいると面倒だから、5㍍くらい距離を開けて歩いてる。
これに、不満だったら先に帰れよ!
と心の中で訴えたケド、通じるはずもなく、ただため息が出た。
「なんで、いつも屋上に居てるん?」
「アンタに関係ないでしょ」
「アンタやのうて、み・な・と!で、なんで?」
「なんとなく…」
あたしは、まだこんな軽い奴に言う義理は無いと、適当にはぐらかしてた。
「なんか、あったら言うて?絶対柚子の力になるから!」
「……」
「怖いねん。柚子を見てると居なくなりそうで…」
「……」

