暗い夜

月に届きそうなまでにそびえ立つ塔の上
少女は星を眺めていた。

その少女は豪奢なドレスを身にまとい、透き通っ
た海のようなブルーの瞳を瞬かせて
ひっそりとたたずんていた。



「・・・・・。」


そして、つやつやした唇を少し動かしこう呟いた


「・・・私はここから出れるのか・・・・・、この塔から・・・」


星は少女を見守るかのように、静かに光っていた