その動物はとにかくなんでも食べた。

ジロウが獲って来た魚や採って来た草、とりわけお気に入りなようなのはハチミツだ、ジロウの分まで食べ過ぎてしまうことがザラにある。

驚く程なつくのが早く、3日も経てばジロウの懐でくるまって眠るようになった。

アキラにもすぐになついた。

当然のことながら言葉は伝わらないのでアキラの鋭いユーモア溢れるトークを聞かせることはできないが、お調子者のアキラのコミカルな動きは種族を越えて通じるものがあるらしく、アキラの変な踊りを見ると、そいつはよくケタケタと笑った。

もう3日も経つとある程度ジロウもそいつのことがわかってきた。

おそらくまだ子供であること、雌であること、そして、そこそこの知能があるであろうこと。

魚を獲りに行く時に1度連れて行ったことがあるのだが、その時ソイツは、見様見真似で魚を獲ろうとしたことがある。

ある程度の知能がないとできない行動だ。

それを見た時、ジロウはあることを思いついた。