+++唯也の事情+++






ヤツラと別れて綾乃と教室へ向かう途中。

全てがいい方向へ向かっているハズなのだが―――


ナニが不満なのか綾乃がさっきからぶすっくれている。




意地っ張りだからタイミング間違えると逆切れしそうだし・・・

と、機会を伺っていると、綾乃から口を開いた。






「ねぇ、アンタ、これからその格好でいるつもり?」



「ナニが不満だ。オマエだってどうせならダサい男よりそれなりに釣り合い取れてる男の方がイイだろ。」





格好イイなんてうぬぼれてるワケじゃねぇけど。






この色がそれなりのハッタリになるコトは幼いころから自覚してる。