「甘やかすな。空良、一人で入れんだろ。」
「まーいいじゃんいいじゃん。たまには甘やかしてやったってさ。」
なんか服用意しといてねー、
と言って綾乃が空良にまとわりつかれながらバスルームへ消えた。
その様子を茫然と見送った俺は、はっとしてガリガリ頭を掻いた。
あーもー、
なんか調子狂う。
仮にもオマエ、相手はオトコだぞ・・・なんて。
五歳児相手に思う事かよ。
しかし、空良だしな。
アイツ、幼稚園児のわりにマセてるし・・・・
歳の割に行儀がよくって手のかからない可愛らしいハズの弟が、今日に限っては何故かニクタラシイ。
ホント、どーかしてる。