急に背中が重くなったかと思うと、俺が歌誌葉をおぶっている状態になっていた。 「ど…どうした?」 「何にもあらへーん!」 「はぁ?」 コロコロと笑う歌誌葉は、俺の背中から飛び降りると、 「か…歌誌葉さん!?何処へ…っ!?」 頬を膨らませていた祈衣華を引っ張って、何処かへ行ってしまった。 「???」 残された俺は、どうしていいのか分からず、ただ呆然とそこに立っていた。