「はぁ…お前って本当優しいよな」

『はは。鈴にもよく言われる』


困ったような顔の兄貴に苦笑しながら言葉を返した。




「でもさ、そんなに体の事気にしなくてもいいんじゃねぇの??
自分の気持ちに素直になったら」


兄貴はそう言った。


何気ない言葉だけど、なんとなく心に響いた。


俺の気持ちか…




『まぁ…そうだね』

「そういう事!!
じゃぁ俺そろそろ帰るわ。また明日来るな」


そう言って兄貴は病室から出て行った。