君が見上げたあの空は

ある時、外村くんに訊いたことがあった。

なんで貴方は、そんなになんでも、涼しい顔でやってのけるのって。

訊いたっていっても、私の口調は、そうね…、吼える様なものだったけれど。





そしたらね、外村くん、ニコッて笑ったの。

私は、馬鹿にされてるんだと思って、外村くんを睨んだ。





外村くんは、笑いながら、こう言ったの。

僕が頑張れるのは、弟や恋ヶ窪が、常にその時の最高の状態で、なんども挑みかかってきてくれるからだって。

その後に、挑んできた相手は全力で倒すけどって付け加えたんだけどね。





それを聞いて、なんだか嬉しくなっちゃったの。

私を、対等な相手だって認めてくれてるんだって思ってね。

その後は、よけいに気合いが入ったわね。

でなければ、外村くんにも、自分にも、申し訳無いもの。