「『いった』」





急いでたせいで角から出てくる男の子に気付かなかった。






『あぁぁああ!ごごごごごめッ「怪我ない?ごめんな。俺、先行くから!」









困ったように笑って手を差し伸べる男の子。さっさと走っていってしまう背中を見つめ









次の瞬間、波打つあたしの体。





    あ、しまった。






『名前、聞いてなかったぁーッ』










叫んだのも束の間、走って教室までダッシュ!(ち、ちゃんと間にあったんだから!)