それでも僕らは


「並木、ドア開けてくれない?

両手塞がっちゃってるんだ」


ドアを開けると、お茶と大量のお菓子を持った先輩が部屋に入ってくる。

「こんなに食べないと思うんだけど、母さんが持ってけって。」



甘党な私は、甘いものならいくらでも食べられる。

だけど、今は…。

「先輩、さっき携帯なってましたよ?」


こっちの方が気がかりだ。

先輩の元カノ、百合菜からの着信が。