それでも僕らは

山波先輩は私のこと、これっぽっちも好きじゃない。

私は山波先輩のこと、好き。好きすぎてヤバいぐらい。

この気持ちの差は、きっと開いていくばかりだ。

｢ごめん。

友達からだった。｣


部屋に戻って来た先輩は、やっぱりいつも通りで、罪悪感を少しも感じないほどに、私に好意がなんだなって…。


だから私は、心に決めた。
先輩…、

私は私の全てをかけて先輩に騙されます。

せめて、上手に騙して下さい。