総司side 蝉の、声が聞こえる。 「もう、夏か。」 恐ろしいほど時は早く流れる。 僕はもう走ったり、 ましてや剣を持って振るなんてできないほどになっていた。 基本一日は布団の上から始まり、そのまま布団の上で終わる。 開いた障子から見える青空。 ああ、すぐそこなんだな、って思った。 そうだ、僕が死ぬのは、もうすぐ。