沖田さんがパシリと振りかざす腕をつかんだ。
「やめてよ。」
短くそう言うと、梅さんの懐刀を取り上げた。
「あれは仕方のないことだったんだ。
人の死に仕方ないなんてないけど、僕たちにだって譲れないものがあった。
君もこの時代に生きる人だ、それぐらいわかってるでしょ。」
沖田さん言うけれど、梅さんはキツく私を睨んだままだった。
「私、一生あなたのこと憎んで、恨み続けるわ。一生、来世もその次も、永遠に。そしていつか、絶望を味合わせてあげる。」
涙を流しながら、そう言いくるりと梅さんは元来た道を引き返した。

