sun×sun【完】





ほんと、この人のこういうところには敵わない。



味わったことのない、フワリとした感じがする。





そんなことを考えながら遠くを見ていると、いきなり肩をつかまれた。




「見垣さん。」



「…梅さん…」



そこには伊東さんの妻であったお梅さんがいた。



だけど、数年前とは全然違っていてひどくやつれていた。


あの美しい姿の面影はない。





「あなた、鴨太郎さんを殺したそうね。」







ドッと汗が身体全部の穴から溢れ出す。