桜side
障子を開けると、そこには顔色の悪い土方さんが机の前に座っていた。
きっとこの戦いについて寝ずにずっと考えていたのだろう。
「土方さん、一緒にお茶どうですか?」
本当はこんな私に付き合ってる暇なんてないはずなのに、彼は優しく笑ってうなづいた。
何故か少し心の中でざわざわと黒い感情がうごめくのがわかる。
私は部屋の中に入り、静かにお茶をおいた。
「大丈夫ですか?」
土方さんはコクリとうなづいた。
私のこの言葉は土方さんの心に届いたのだろうか。
この言葉さえ、土方さんにとったら表面上だけの言葉に聞こえてるんじゃないだろうか。
中身がすっからかんの、言葉に。

