土方歳三side 「っ…はぁっ」 暗い部屋の中、体の中に溜まる何かを吐き出すように俺はため息をついた。 この戦い、正直どうすればいいかわからない。 射程の長い銃に、上から降り注ぐ大砲。 「勝ち目、あんのかよ……」 俺がこんなのじゃダメだ、て痛いほどわかってる。 俺が、なんとか突破口を探さないと。 ボロボロになった地図を胸元から出して素早く広げる。 「そうか、援軍だ」 近くには淀藩があるじゃないか。 俺たちに希望が差し込んできた気がした。