「桜!ちょっと手伝ってくれ!」






土方さんの呼ぶ声の方へと急いだ。


最近どうにもこうにも、新撰組は忙しい。





油小路の変と呼ばれる伊東さんの暗殺、御陵衛士との戦いがあり、



その理由の説明のために近藤さんは永井ってお偉いさんに呼び出しをくらったりで近藤さんは出張に出ずっぱり。





京都守護職や京都所司代廃止。




王政復古の大号令の発表。









詳しくはよくわからなかったんだけど、土方さんがみんなを集めて言うもんだから、きっと大変なことに違いないのはわかる。








それにこの伏見奉行所への屯所の移転。







「桜、これを総司の部屋に運んでおいてくれ」




どさり、と重々しい音をたてて風呂敷に包まれた大きな荷物が二つ足下に置かれた。





あんまり力仕事には自信ないんどけどな





「ま、まかせてください」






土方さんは「頼んだぞ」と言うと慌ただしくまた何処かへと駆けていった。