「失礼するぜ、土方さん」 やっぱり空気の読めない左之さんが一声かけて部屋の戸を開いた。 ここまできたら尊敬に値するんじゃないだろうか、なんて考えてしまう 「飯だぞ飯!」 「椿さん、じゃあ少しの間ここに泊まればいい。 そんなに心配してくれているなら面倒を見てやってくれないか」 …え? 私は何も言えずにまたそのやりとりを眺めているだけで 何にが何だかわからない。 だけど椿さんはなんとも言えない、 品のある綺麗な笑顔で「はい」と元気よく返事をした。 「なら早速だが夕餉で挨拶をしてくれ」