今日から学校が始まる。
私は教室のドアに手を伸ばし、思いっきり開けた。
もしかしたら、あの関係さえ変わっているかもしれない。
そうだと信じてドアを開けた。
「あ、あいつまた来たよー」
「函館の海に自殺しに行ったんだって?そのまま死んじゃえばよかったのに」
そんな声が聞こえた。
変わってない、何も。
「おはよう」
だけど、私は逃げない。
もう嘆かない。
「おはよう、だって。生意気だね」
「ねえ、あんなやつの席なんて無くしちゃおうよ」
そんな声が聞こえたかと思えば私の席の机が蹴り飛ばされた。
「やめてよ!」
立ち向かうって決めたんだから。

