「ねえ私ってどのくらい家でしてたの?」
「一週間ぐらいかしら?」とお母さんが返事をする。
一週間…?
あんなにも必死に生きた日々が?
「沖田さん、身体や脳に異常ないか一応検査しておきましょうか」
そう言って病室に入ってきたのはさっきの医者だった。
沖田さん?
懐かしい響き。
「ほら、桜。先生が呼んでいるぞ」
「え?私…?」
「何を言っているんだ。お前は沖田桜だろ?」
違うのか?、とお父さんが笑いながら私に問いかける。
沖田…桜…
お父さんがいて、
苗字がお母さんの見垣の性からお父さんの沖田の性になっていて…
もしかして…
いや、もしかしなくても。
未来が、変わってる?

