土方さんは木を背にしてできるだけ楽な姿勢にしてもたれかけるように座った。 「土方さん!大丈夫ですか!」 大丈夫なんかじゃないってわかっているのに、そう声をかけるしかできない。 「さ…くら…」 土方さんの両胸から血が溢れていた。 この傷は…銃の傷… 「お前…怪我…な…い…か?」 もしかして… 「私を……?」 守ったの? 涙が溢れて止まらなかった。 「な…んで…」 土方さんは、笑った。 「そんな…の、決まって…るじゃねえか…」 土方さんの口から言葉ともに血が流れ落ちる。