必死に必死に戦った。 彼の背中を見失わないように。 私が殺されそうになるたびに何度も土方さんに助けられる。 何度刀を振り下ろしても、何人斬っても、敵軍の兵の数は一向に減らない。 それもそのはずだよね。 敵は日本全軍なのだから。 もう私たちの味方はここ、函館しかない。 他は全て敵。 そしてまた一太刀、私は振り下ろす。 もう躊躇なんてしない。 そうしている時だった。 私の目の前に赤が舞ったのは。