「どうして、それを沖田さんに教えてあげなかったんですか。」 近藤さんが新政府軍につかまったことや、左之さんと新八さんが新撰組を抜けたことも。 「どうして…。」 沖田さんは何も知らずに死んだ。 大切な新撰組がどうなっているのかも、大好きな近藤さんがどうなっているのかも。 何も知らずに。 これほど虚しいものはあるだろうか。 これほど悲しい死はあるのだろうか。