sun×sun【完】




「土方さん、見失わないでくださいよ?」



「は?お前、何言ってんだ?」


相変わらずこいつは意味がわからん。


「そうだよ!土方さん!ほんと、それは頼むよ!」


手をパンって顔の前で合わせて、必死に頼み込む平助。

その後ろにはうなづく新八と左之助がいる。


「僕たちが戦った理由。」

そして、ハッと気づく。


俺が、今、どうして戦っているのか。

それは。





「護るため、だ。」

そうつぶやくと、近藤さんが薄く笑う。





何故かすごく泣きたくなった。

目の奥が熱くて。

胸の奥が締め付けられるほど痛くて。



ったく、残された方の身にもなってみやがれ。

簡単に見失うな、とか言いやがって。



ほんと勝手な奴らだ。


でも、こんなところで逃げ出せるわけないだろ…………?