「土方さん」
ハッと我に返った。
「どうしたんですかー?土方さん疲れちゃいました?」
総司が馬鹿にするようにニヤニヤと顔を覗いてくる。
これ…は?
「いや、そういうわけじゃ……。」
「仕方ないですねー。お団子一つだけ分けてあげてもいいですよ?」
見たことのある光景。
「あ!!総司、ずるいぞ!!」
この声は…
「平助?」
「総司、俺にもお団子ちょーだい!」
「やだよ。平助にはあげない。」
ムッとした顔でお団子をぶん取ろうとする平助。
「はははっ!みんな元気だな。ほら、もうすぐ京都に着くぞ!」
この声は、
近藤さん?
「ほら、歳三どうした!元気がないぞ!」
バンバンと俺の背中を叩く。
ああ、これは上戸している時の、
俺の思い出。

