そしてあれから一年がたった桜の舞うある日。4人でまたいつものように音楽室へと足を運んだ。するとそこには2つの人影があった。それは見覚えのある人型だった。


「どうして?!」


私は声を裏返した。他の3人ももちろん驚いていた。だってそこには一年前に消えたはずの2人がいたのだから。私達は入り口の前に佇んで窓際に立ってこちらを見ている2人を涙を浮かべながら見ている。そして走り出すと飛びついた。


「「舞花!」」
「「優希!」」


暫く動かぬまま心配する声が飛んでいた。落ち着いてくると2人は話し始めた。


「一回あっちに戻ったんだけどさ、大御上がこう言ったんだ。」


優希は舞花にふった。


『何ですかその澱んだ雰囲気は。下界でもそなたらが憑いていた人間どもも同じような空気を纏っていた。これでは平和と言うものが来たとは言えませんねぇ。…はぁ〜。ずっとここで働いてもらって下界のことをいろいろ知ろうと思ったのですが、そのような態度ではとても聞けそうにありませんねぇ〜。仕方がありません。…全エストバトランスに告ぐ!特例としてこの優希、舞花2名を永久的に下界へ置くこととする!…これでいいですか?』


みんなが目を見張った。

「じゃあ…2人とも…」


私がそう言うと2人は頷く。それをみて私達は飛び跳ねたり、手を取り合ったり、笑顔になり喜んだ。


「「「うちら」」」
「「「俺ら」」」


「「「「「「これからもずっと友達でいよう!」」」」」」


そしてみんなは笑顔で空を仰いだ。みんなの目には輝くものが映っていた。





END