Oursecret

｢あ゛あ゛あ゛あ゛ぁぁぁぁぁぁぁぁぁあ！｣


｢か…海…斗…く…？｣


サクッと音がした。その瞬間海斗くんの足を氷のような槍が貫き血がブシュッと音をたて吹き出してきた。海斗は体勢を崩し片膝をついた。それを楽しくみるクローン。私は目を見開き震えていた。


｢海斗…くん？海斗くん！海斗くん！｣


｢伊…織…さん。そいつは…全ての、元凶だよ。くっうぅぅぅ…今までの…伊織さんが見た、夢の事件全てに…関係している。…霧を…まいたのも…まぁ…っっ…実行したのは……自分じゃっっないんだろうけど、なっ…うっはっうぅっ｣


言葉切れ切れにはぁはぁと息継ぎをしながら絞り出すように話す海斗に私は涙を流し離してと繰り返し叫んでいた。そして海斗は氷のような槍を引き抜き傷口を押さえながらよろよろと立ち上がった。


｢義父さん！伊織さんを…っ離せ。義親…だからといって容赦はしねぇぞ。うっ離さないと…今すぐぶっ殺してやる！｣


キッと睨みクローンを威圧する。


｢と…おさん？クローンさんて海斗くんのお父さん…？｣


目を見開き動揺する。


｢はっ俺はお前を一度も義息子だとは思ったことねぇよ。ただの使えるロボットだ。それに今のそんなお前になにができると言うんだ。はっバカバカしいクソくれぇだっ！あははははは…｣


吐き捨てるようにそう言われた海斗は呪文を唱え始めた。


[ﾃﾝﾁｽｲﾒｲｼﾝｶｲｶﾗﾅﾁﾕﾐｼｶｱﾂﾅﾙﾅｱｳｷｼﾏﾋﾁﾉﾙﾃﾘｼｸﾂﾇﾑﾖﾙｴｸｼﾋﾌﾄﾑﾇﾒﾗﾎﾃﾈｸﾀﾅｷｲﾀﾞﾂﾘﾂｳｷｻﾅﾀﾐｶｱﾔﾗﾊﾂｶｻﾔｶﾅﾀｱｶﾖﾅﾂｲｷｼｷﾏﾌﾏﾁﾈﾔﾙﾅﾘ…縛封]