───────引っ張られてやってきたのが屋上だった。




「何?」


「ここなら大丈夫だろう。」


「?」


すると真は目を閉じ手を広げた。私はただ見ているだけでその場に突っ立ってる事しかできなかった。真が目を閉じた瞬間光が生じた。私は眩しくて目をギュッと閉じ手で目を覆い光を遮るようにした状態でいた。



そして光が消えだんだん目が戻ってきた。そこにいたのは…


「えー…と……誰?」



目の前には羽の生えた別人の男の人がいた。私はその人をただ茫然と見ていた。そして、私のアホさに呆れ顔をした。



「…真だけど?」


「うそだぁ。そうだあたしは夢見てんだ。そーかそーか。」


私は目の前のことに目を背け自己解釈した。


「…信じられないか?まぁ本当の名前はファントム・クローンだけどな。」



私は聞き覚えのない名前に思わず聞き返した。


「ファントム…クローン?」

「そう。」


「じゃあ…クローンさん。あなたは何者?」