──────登校途中。

「ごめんね。朝からこんな事になって。」


私はしょんぼりとうなだれながらそう言う。

「別に大丈夫だ。無事で良かったよ。」


海斗は優しい言葉をかけてくれた。そのとき私はあの事を思い出した。


「あっそうだった!大変なの!夢…見ちゃった。」

海斗は聞き返してきた。
「えっ?夢って予知夢か?」


「うん──────」


それから私は海斗に夢のことを全部話した。海斗は真剣に聞いてくれた。そして何かを思い出したように学校とは違う方向に駆け出した。


「海斗くん?!」

「あー悪ぃ用事思い出した。あ、学校まで気をつけていけよ〜」

振り向いてそう言うと海斗は走っていった。

「海斗くんは?」

と叫んでるうちには、かなり遠くまで行っていた。私は大丈夫かなぁと思いつつ学校へほてほてと歩いていった。