そしてその日の午後、私の教室の前を海斗達が通っていく。


海斗は違和感を覚えてちらとこっちを見る。


「ねぇ、あの人こっち見てない?」

未玖が隠しながら指を指し示す。

「えっ?」


私はその指の指す方向を向く。

「ほらあの人!」


「ホントだ。誰みてるのかな?目線的に伊織じゃない?」

舞花はヒソヒソと耳元で目線を確認しながら言う。


「あたしなんかしたのかな?」




キーンコーンカーンコーン…

チャイムが鳴る。


「あっ次の授業行かなきゃ。早く早く!」

私は2人を急かす。

(何だったんだろう?)



そしてチャイムと同時に海斗達も授業に行った。